シンガポールの人事情報について、特に「採用」に関するご相談をいただきます。
JAC Recruitment では、求職者・企業と接し、生の声をお伺いすることから、人事・採用市場のリアルな実態をお伝えいたします。
今回は「候補者が面接後に辞退する事例」をご案内します。
採用担当者にとって、良い人材を入社に繋げることは最大の使命であるかと思いますが、実は面接後に辞退する求職者は少なくなく、そのような事例を検証すると下記のような傾向が見えてきます。
1.企業側の準備不足が見抜かれる
具体例を挙げると、面接担当者の遅刻、面接開始後に初めて履歴書に目を通す、面接担当者同士で意思疎通ができていない、面接担当者から企業についての情報提供や募集背景の説明・具体的仕事内容の説明がないまま一方的に面接が終わってしまう、など。
求職者から企業の準備不足が見抜かれ、面接後にネガティブなフィードバックが寄せられることが多いです。
これは、私たち人材紹介会社と日頃からコンタクトを取り合っている企業の窓口の方ではなく、求人部署の担当者や上司の方が面接を担当した際に起こることが多い事例です。
面接前に重要なことは、求める人物像やレベルを再度確認し、選考基準を明確にしておくことです。また、面接時は求職者の情報を得ると同時に、企業側からも求職者に対して、出来る限りの情報提供を心がけてください。
業務内容への理解を深めてもらい、お互いの認識不足をなくすことが何よりも大切です。
2.差別に該当する質問をする
求職者本人の適性や業務遂行能力の確認に関係のない質問は就職差別につながる恐れがあり、トラブルを招きます。
年齢や性別、国籍により判断し採用をすることは禁止されています。特に良く聞かれるフレーズとして「結婚や出産をしたとしても働き続けますか?」(女性差別)、「年の離れた年齢の部下や同僚とうまくやっていけますか?」(年齢差別)などが挙げられます。
長期就労意思の確認などについては、キャリアのイメージと絡ませ「あなたのキャリアイメージと、弊社の仕事内容はあっていると思いますか?」という聞き方もできます。また年齢による対人関係についての質問であれば、「これまで社内の良好な人間関係構築のため、意識してきたことはありますか?」など、違う切り口の質問が適切でしょう。
シンガポールに赴任する日系企業の駐在員のうち、人事部門出身者は2割に満たない、というデータもあります。
しかしながら各企業は人事業務や採用業務が未経験の中でも現地での人材の採用を行っていかなければなりません。
とは言え、求職者にとって面接官は「会社の顔」とも言える存在です。求職者は面接官のことを良く見ています。
人材紹介会社の立場として、面接前に企業へアドバイスをさせていただきますが、社内でも面接時の注意事項を共有していただき、どうすれば良い人材を確保できるのか、上手な面接対応について考えていただけたらと思います。
上記にお伝えしたポイントが採用成功の一助となれば幸いです。
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